派遣社員が受けやすいいじめの理由。

どんな職場にも、中心的な立場の人もいれば、またその逆も存在しています。しかし、派遣会社に登録して現場に派遣される場合は、性格を問わず、どうしても中心ではない立場になりやすい面があることは否めません。

現代においては様々な雇用形態が認められていますが、派遣先の職場で働く人の中には派遣社員に対して「すぐに辞めてしまう人」という見方をしている場合があり、派遣社員という働き方を下に見ている社員は少なからずいます。こういった社員のいる職場へ派遣されるケースでは、知らず知らずのうちに「派遣いじめ」に合うことも考えられるでしょう。

いじめの内容は一概には言えませんが、多くの仕事を割り振られたり、社内の共有事項を教えてもらえないというようなことが多いようです。このような背景には、派遣社員を下に見ているだけでなく、パート社員の時給よりも派遣社員の方が給与が高く設定されていて、妬まれてしまうということもあるようです。例えば介護職では、介護職員初任者研修を終了したパート社員の時給の平均は800円から850円ほどですが、派遣社員の時給は1,000円以上であることが多く、この事実を知ったパート社員から快く思われないという話は少なくありません。

人は同じ仕事をしていても給与に差があると過剰に反応してしまいがちです。そのため、派遣社員の時給が良いといじめにまで発展してしまうケースがあるのです。こういった事態に対処していく方法としては、お互いの待遇の違いが基本的な労働条件の違いからきていることを周知するより他はありません。そして、派遣で働く人は、このようないじめが存在することを予め知っておくことも必要なのではないでしょうか。